はじめに
2026年6月、GitHub CopilotにMAI-Code-1-Flashという新しいAIモデルが追加されました。これはMicrosoftが自社開発した初のコーディング特化モデルで、GitHub Copilotの中に「また新しいモデルが増えた」以上の意味を持つ発表です。
この記事では、MAI-Code-1-Flashがどんなモデルかに加えて、**GitHub Copilotで実際に使い始めるまでの手順(対応プランの確認→モデルピッカーでの切り替え)**と、選択肢に表示されない時の確認ポイントを整理します。
この記事で分かること
- MAI-Code-1-Flashの特徴とMicrosoftにとっての位置づけ
- 使えるプラン・使える場所
- GitHub Copilotでの使い方(プラン確認・VS Codeでのモデル切り替え手順)
- Business/Enterpriseで使えない時の管理者ポリシーの確認
- モデルが選択肢に表示されない時の確認ポイント
- 他のモデルとの使い分け方
MAI-Code-1-Flashとは
MAI-Code-1-Flashは、Microsoftが自社開発した初のコーディング特化AIモデルです。2026年6月のMicrosoft Buildで発表され、GitHub Copilotへの統合が始まりました。
これまでGitHub CopilotはOpenAI・Anthropic・Google等、外部のAIモデルを組み合わせて提供する形が中心でしたが、MAI-Code-1-FlashはMicrosoft自社製のコーディングモデルの第一弾という位置づけです。GitHub CopilotがMicrosoft傘下であることを踏まえると、今後のモデル戦略における重要な布石といえます。
特徴
- 小型・高速モデル:軽量なタスク向けに設計されており、応答速度に強みがある
- クリーンなデータで学習:他社モデルからの蒸留(distillation)に頼らず、独自のエンタープライズグレードのデータで一から学習されている
- 同クラスモデルの中で高品質:小型モデルとしては初期テストで高い評価を得ている
使えるプラン・使える場所
対応プラン
MAI-Code-1-Flashは、GitHub CopilotのFree・Student・Pro・Pro+・Maxの各プランに順次展開されています(公式Changelogによると、当初は一部のユーザーから始まり、数週間かけて段階的に拡大する展開方式です)。その後、Business・Enterpriseプランにも対応が拡大しました。ただしBusiness・Enterpriseでは、管理者がCopilot設定でMAI-Code-1-Flashのポリシーを有効化する必要があります。
使える場所(Copilotサーフェス)
GitHub公式Changelogで、モデルピッカーから選べる環境として以下が案内されています。
- Visual Studio Code(Copilot Chat)※最初に展開が始まった環境
- GitHub Copilot CLI
- Copilotクラウドエージェント
- GitHub Copilotアプリ
- GitHub.com上のCopilot Chat
- Visual Studio
- GitHub Mobile
- JetBrains IDE
- Eclipse
- Xcode
VS Codeから展開が始まり、その後上記の主要な利用シーンに広がりました。
MAI-Code-1.1-Flashへのアップデート(2026年8月)
2026年8月11日には後継バージョンのMAI-Code-1.1-FlashがGitHub Copilotに追加されました。主な強化点は以下の通りです。
- ネイティブなビジョン(画像理解)対応:スクリーンショットや図を渡して説明・実装を依頼できる
- コーディング品質の向上
- 指示追従性(instruction following)の改善
- ツール使用(tool use)の改善
短いスパンでの継続的なアップデートからも、Microsoftがこのモデル系列に力を入れていることがうかがえます。
なお、MAI-Code-1.1-FlashはFree・Studentプランでは「オートモデル選択」経由での利用のみで、モデルピッカーからの手動選択はできません。Pro・Pro+・Max・Business・Enterpriseでは、手動選択とオートモデル選択の両方が使えます。
GitHub CopilotでMAI-Code-1-Flashを使う手順
ここからは、実際にGitHub Copilotでモデルを切り替えて使うまでの流れです。画面の表記や項目名はバージョンによって変わる場合があるため、最新の表示は公式ドキュメントも合わせて確認してください。
ステップ0:自分のプランと環境を確認する
- Free・Studentプラン:MAI-Code-1-Flashはモデルピッカーの選択肢として展開されています(段階的な展開のため、全員に同時には表示されません)。後継のMAI-Code-1.1-Flashはオートモデル選択のみです
- Pro・Pro+・Maxプラン:追加の設定なしで、モデルピッカーから手動選択できます
- Business・Enterpriseプラン:個人の設定だけでは使えず、管理者によるポリシーの有効化が必要です(次項参照)
【管理者向け】Business・Enterpriseでポリシーを有効化する
Copilot BusinessまたはCopilot Enterpriseの管理者は、Copilotの設定画面でMAI-Code-1-Flash(後継のMAI-Code-1.1-Flashも同様)のポリシーを有効化する必要があります。公式Changelogでは、MAI-Code-1.1-Flashのポリシーはデフォルトでオフと案内されています。
- 組織またはEnterpriseのCopilot設定(ポリシー管理画面)を開く
- MAI-Code-1-Flash(または1.1-Flash)のポリシーを有効にする
- メンバーに、モデルピッカーに表示されるようになったか確認してもらう
具体的なメニューの場所は、公式ドキュメント「Managing policies and features for Copilot in your enterprise」で確認してください。
Visual Studio Codeでモデルを切り替える手順
MAI-Code-1-Flashの展開が最初に始まったVS Codeでの手順です。
- VS Codeを開き、GitHubアカウントでCopilotにサインインしていることを確認する
- Copilot Chatのパネルを開く
- チャット入力欄付近にある**モデルピッカー(現在のモデル名が表示されたドロップダウン)**をクリックする
- 一覧からMAI-Code-1-Flash(またはMAI-Code-1.1-Flash)を選ぶ
- そのままチャットで質問・修正依頼を送信する
選択したモデルはチャットの入力欄付近に表示されるため、意図したモデルで回答されているかをその場で確認できます。
その他の環境で使う場合
GitHub Copilot CLI・Copilotクラウドエージェント・GitHub.com上のCopilot Chat・Visual Studio・JetBrains IDE・Eclipse・Xcode・GitHub Mobileでも、それぞれのモデルピッカーからMAI-Code-1-Flashを選択できると案内されています。ただし、環境ごとの詳細な操作画面は公式Changelogでは個別に説明されていないため、各環境のドキュメントを参照してください。
モデルが選択肢に表示されない時の確認ポイント
- プランを確認する:Free・StudentでMAI-Code-1.1-Flashを使いたい場合は、手動選択ではなくオートモデル選択が対象です
- 段階的な展開の途中でないか:公式Changelogでは「一部のユーザーから始まり、数週間かけて順次拡大」と案内されており、展開直後は自分のアカウントにまだ表示されない可能性があります
- Business・Enterpriseの場合は管理者に確認する:ポリシーが有効化されていないと、モデルピッカーに表示されません
- 使っている環境が対応サーフェスか確認する:上記の対応環境一覧に含まれているかを確認します
- エディタと拡張機能を最新版に更新する:公式に明記された条件ではありませんが、新しいモデルが表示されない場合の一般的な切り分けとして、VS CodeとCopilot関連の拡張機能を最新にしてから再度確認するとよいでしょう
プレミアムリクエストの消費について
MAI-Code-1.1-Flashは、公式Changelogによると年額契約のユーザーに対して0.25×のプレミアムリクエスト倍率が案内されています(4回のプロンプトで通常の1リクエスト分の消費に相当)。MAI-Code-1-Flashの倍率や、月額契約・その他プランでの扱いは、課金体系の変更もあり得るため、最新情報はGitHub公式の料金ページで確認してください。
他のモデルとの使い分け
GitHub Copilotではモデルピッカーから複数のモデルを切り替えて使えます。MAI-Code-1-Flashは「軽量・高速」という特性上、以下のような使い分けが現実的です。
| シーン | 推奨 |
|---|---|
| ちょっとした修正・補完・簡単な質問 | MAI-Code-1-Flash(高速) |
| 複雑な設計・大規模なリファクタリング | Claude Code等の高性能モデル |
| コスト(プレミアムリクエスト消費)を抑えたい日常利用 | MAI-Code-1-Flash |
すべてのタスクを1つのモデルでこなそうとせず、タスクの重さに応じてモデルを使い分けるのが効率的な付き合い方です。
おすすめの学習法
GitHub Copilotの機能を体系的に理解したい場合は、書籍や動画講座でモデル選択・プロンプトの工夫まで含めて学んでおくと活用の幅が広がります。
Claude Codeでの実践的なプロンプト設計テクニック(タスク分解・制約の明示など)は、モデルを問わず応用できる考え方です。こちらの記事もあわせてご覧ください。
👉 プロンプトエンジニアリングとは?Claude Codeで実践する精度を上げる指示のコツ
まとめ
MAI-Code-1-Flashは、Microsoftが自社開発した初のコーディング特化モデルとして、GitHub Copilotの主要プランに順次展開されています。軽量・高速という特性を活かし、日常的な軽いタスクではMAI-Code-1-Flash、複雑な設計・実装ではより高性能なモデル、という使い分けが現実的です。
GitHub Copilot全体の機能・料金プランについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
コメント