はじめに
「Claude CodeとGemini CLI、どっちを使えばいいの?」
どちらもターミナルからAIエージェントを操作して、ローカルファイルの編集・Git操作・テスト実行まで自律的にこなす強力なツールです。しかし設計思想・得意分野・コストが大きく異なります。
本記事では2026年2月時点の最新情報をもとに、両者を徹底的に比較します。「どちらを選ぶべきか」の判断材料として、ぜひ参考にしてください。
基本スペック比較
まずは数値で比べます。
| 項目 | Claude Code | Gemini CLI |
|---|---|---|
| 開発元 | Anthropic | |
| 最新安定版 | 最新版(2026年2月時点) | v0.29.0(2026/02/17) |
| デフォルトモデル | Sonnet 4.6(Opus 4.6も選択可) | Gemini 3 Pro |
| コンテキストウィンドウ | 約20万トークン | 最大100万トークン |
| 無料枠 | なし(サブスク必須) | あり(1,000req/日) |
| 月額費用 | Pro: $20/月〜 | 個人アカウントで無料 |
| オープンソース | クローズドソース | オープンソース(GitHub公開) |
| SWE-bench Verified | Opus 4.6: 約72%程度 | Gemini 3 Flash: 78% |
料金の詳細
Claude Code:
Proプラン: $20/月(5時間ごとに約10〜40プロンプト制限)
Max 5x: $100/月(5倍の使用量)
Max 20x: $200/月(20倍の使用量)
※ Web版・Desktop版・Claude Codeで使用量を共有Gemini CLI:
無料枠: 0円(Googleアカウントのみ)
└→ 60リクエスト/分、1,000リクエスト/日
API利用: 従量課金(Google AI Studio経由)
└→ Gemini 3 Flash: Proの約1/4以下のコストClaude Codeにできて、Gemini CLIにできないこと
1. 高い自律性と粘り強いデバッグ
Claude Codeの最大の強みは**「テストを回す→エラーが出る→自分で修正する→またテストする」** というループの粘り強さです。
Claude Codeのデバッグループ:
1. エラーを検知
2. 原因を深く推論(Thinkingモード)
3. 修正案を実装
4. テストを再実行
5. 成功するまで繰り返す(ほとんど手動介入不要)実際のベンチマーク比較(あるコーディングタスク):
Claude Code: 1h17m で完了、コスト $4.80(全自動)
Gemini CLI: より長い時間、コスト $7.06(途中で手動介入が必要なケースも)Gemini CLIの課題: 修正を繰り返すと稀に同じ間違いをループしたり、指示を無視して大幅な書き換え(オーバーライト)をしてしまうことがあります。
2. 洗練されたコードの品質
Claudeは「コーディングの職人気質」が評価されており、生成されるコードが非常に洗練されています。
Claude Code: 簡潔で読みやすいコード
冗長な記述を避ける傾向
命名規則やスタイルに一貫性がある
Gemini CLI: 実用的だが、時に冗長なボイラープレートを出力
動くけど少し雑なコードになることも3. 深い思考(Thinkingモード)による自己修正
Claude Codeは、コードを書く前に**「なぜその設計にするのか」を深く自問自答**します。
Claudeの思考プロセス:
1. 要件の本質を理解
2. 複数の実装パターンを検討
3. トレードオフを評価
4. 最適解を選択してから実装
→ 結果: 一発で動くコードを書く確率が高い4. 使用量の明確な制限(管理しやすさ)
皮肉なことに、制限が厳しいことは「管理しやすい」という側面もあります。「何回使ったか」が明確です。
Gemini CLIにできて、Claude Codeにできないこと
1. 超大規模プロジェクトの「一括」把握
これがGemini CLIの最大のアドバンテージです。
Gemini CLIのコンテキスト: 最大100万トークン
└→ 数万行のコードベースを丸ごと読み込める
└→ ファイル間の依存関係や矛盾を一括検出可能
Claude Code: 約20万トークン
└→ 大規模プロジェクトでは記憶を圧縮(Compaction)
└→ 圧縮により細部の記憶が抜け落ちることがある実際の活用例:
# 数万行のコードベースを丸ごと分析
> このプロジェクト全体を俯瞰して、
> アーキテクチャ上の矛盾点と将来の拡張に向けた改善提案を教えてClaude Codeでは「コンテキストが長くなりすぎた」と言われるタスクでも、Gemini CLIなら余裕で処理できます。
2. Google検索とのリアルタイム統合
# 昨日リリースされたライブラリの最新仕様を調べながらコードを書く
> /search React 19 useOptimistic の使い方
# 最新のAWSサービスを使った実装
> 最新のLambda関数URLの仕様を確認して、このコードに組み込んでClaude Codeの限界: 学習データに基づいた推論がメインで、2025年8月以降の最新情報には対応していません。
3. 完全無料で始められる
Gemini CLI:
✅ Googleアカウントだけで今日から無料でスタート
✅ 1,000リクエスト/日で日常的な開発には十分
Claude Code:
❌ 別途サブスクリプション(最低$20/月)が必要ちょっと試してみたい、という方には圧倒的にGemini CLIが有利です。
4. マルチモーダル(動画・音声)の優位性
Gemini CLI(Geminiモデル):
✅ 動画ファイルを渡してバグを修正させることが可能
✅ 画像・音声・PDFなど多様なメディアに対応
Claude Code(Claudeモデル):
△ スクリーンショット(画像)の解析は得意
❌ 動画ファイルのネイティブ解析はGeminiが先行5. オープンソースによる拡張性
Gemini CLIはGitHubでソースコードが公開されています。
オープンソースのメリット:
- ソースコードを確認できる(透明性)
- コミュニティによる拡張・改善
- カスタマイズの自由度が高い
- ベンダーロックインのリスクが低い6. コスト効率(大規模タスク)
Gemini 3 Flash:
- SWE-bench Verified スコア: 78%(Gemini 3 Proを上回る)
- コスト: Gemini 3 Proの1/4以下
- → 品質を保ちながら大量処理できる
Claude Code (Sonnet):
- 高品質だがFlashと比べるとコスト高めCLAUDE.md vs GEMINI.md:プロジェクト設定ファイルの違い
両ツールともに、プロジェクトのルールを記述したMarkdownファイルを自動読み込みします。
共通点
- プロジェクトルートに配置すると自動で読み込まれる
- 階層的な設定が可能(グローバル・プロジェクト・サブフォルダ)
- Markdown形式で記述
- 起動のたびに自動適用される
配置パスの比較
| 階層 | CLAUDE.md(Claude Code) | GEMINI.md(Gemini CLI) |
|---|---|---|
| グローバル | ~/.claude/CLAUDE.md | ~/.gemini/GEMINI.md |
| プロジェクト | ./CLAUDE.md | ./GEMINI.md |
| サブフォルダ | ./src/CLAUDE.md | ./src/GEMINI.md |
書き方の違い
CLAUDE.md(Claude Code)の例:
# Claude Code プロジェクトルール
## コミュニケーション
- すべてのやり取りは日本語で行うこと
## コーディング規約
- コードの右側にコメントを書くこと
例: `const x = 1; // 値を初期化`
## プロジェクト固有のルール
- npm scripts 実行時は -- を使って引数を渡すことGEMINI.md(Gemini CLI)の例:
# プロジェクト概要
このプロジェクトは Next.js + TypeScript で構築したブログシステムです。
# コーディングルール
- すべてのやり取りは日本語で行うこと
- コメントはコードの右側に記述すること
- TypeScript の strict モードを厳守すること
# 開発コマンド
- ビルド: npm run build
- テスト: npm test書き方のポイント:
- 両者ともに自由に記述できますが、Gemini.mdは「開発コマンド」の記述が効果的です(GeminiはCLIコマンドを自律実行するため、正確なコマンドを覚えさせておくと精度が上がります)
- CLAUDE.mdは制約・スタイルガイドの記述が効果的です(Claudeは指示への忠実さが高いため)
設定の確認コマンド
| 操作 | Claude Code | Gemini CLI |
|---|---|---|
| 設定の確認 | (自動読み込み) | /memory show |
| 設定の再読み込み | 起動し直す | /memory refresh |
Gemini CLIにしかない設定の階層管理
Gemini CLIは /memory show コマンドで「現在どのGEMINI.mdが読み込まれているか」を表示できるため、設定が意図通り適用されているかを随時確認できます。
UI・操作感の違い
Claude Code
- ステップを細かく逐次表示 する(「ファイルAを読み込みました」「ファイルBを編集しました」など、各アクションを個別に報告)
- ツリー形式でアクションを表示
- 変更内容の差分表示が明確
Gemini CLI
- 複数のアクションをまとめてボックスで表示(「3つのファイルを確認して修正しました」のようにサマリー形式)
- よりシンプルなインターフェース
- 「Plan Mode」で作業前に確認ステップを挟める(v0.29.0〜)
好みによる選び分け
「何をやっているか全部見たい」派 → Claude Code
「結果だけ教えてくれればいい」派 → Gemini CLI実際の使い分け戦略
ケース別おすすめ
| ケース | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| まず試してみたい | Gemini CLI | 無料から始められる |
| 大規模プロジェクト全体の分析 | Gemini CLI | 100万トークンが活きる |
| 最新ライブラリを使った実装 | Gemini CLI | Google検索リアルタイム連携 |
| バグを確実に直したい | Claude Code | 自律デバッグループの粘り強さ |
| 複雑なロジックの実装 | Claude Code | Thinkingモードによる高精度 |
| 品質重視のリファクタリング | Claude Code | 洗練されたコード生成 |
| 多数ファイルの一括処理 | Gemini CLI | 大容量コンテキスト |
| コスト最小で使いたい | Gemini CLI | 無料枠あり |
プロの使い分け(両方使う)
Gemini CLI を使う場面:
✅ ブログ記事100本を一度にスキャンしてSEO課題を見つける
✅ 新しいフレームワークで「まず動くもの」を速攻で作る
✅ コードベース全体の依存関係を把握する
Claude Code を使う場面:
✅ 複雑なロジックをバグなしで一発で実装したい
✅ Geminiが書いた「動くけど汚いコード」を清書する
✅ 特定のバグを粘り強くデバッグしたい「全体像を把握させるのはGemini、一か所のバグを徹底的に詰めさせるのはClaude」 という分担が、2026年現在の賢い戦い方です。
機能比較まとめ表
| 機能・特性 | Gemini CLI | Claude Code |
|---|---|---|
| コンテキストウィンドウ | ◎ 100万トークン | △ 20万トークン |
| 無料枠 | ◎ あり | × なし |
| オープンソース | ◎ あり | × なし |
| Google検索統合 | ◎ リアルタイム | △ 学習データのみ |
| マルチモーダル | ◎ 動画・音声対応 | △ 画像のみ |
| 自律デバッグ | △ 介入が必要な場合も | ◎ 粘り強い |
| コードの質 | △ 実用的・やや冗長 | ◎ 洗練されている |
| Plan Mode | ◎ あり(v0.29.0〜) | △ なし(近い機能はあり) |
| MCP対応 | ◎ あり | ◎ あり |
| カスタムコマンド | ◎ スラッシュコマンド | △ 限定的 |
| 設定ファイル | GEMINI.md | CLAUDE.md |
| IDE統合 | ◎ VS Code拡張機能あり | ◎ VS Code拡張機能あり |
| コスト | ◎ 無料〜低コスト | △ 高め |
| 主な用途 | 全体分析・大規模処理 | 精密実装・デバッグ |
まとめ
Claude CodeとGemini CLIは、互いの弱点を補い合える関係にあります。
Gemini CLIが向いている方:
- まず無料でAIエージェントを試したい
- 大規模なコードベース全体をAIに把握させたい
- Google検索と連携した最新情報を使いたい
- コストを抑えながら多量の処理をこなしたい
Claude Codeが向いている方:
- コードの品質を最優先にしたい
- 複雑なバグを自律的に修正させたい
- 高い精度で一発で動くコードを書かせたい
両方使いたい方:
- 大規模分析・プロトタイプ作成 → Gemini CLI
- 精密な実装・リファクタリング → Claude Code
この2ツールを使い分けることで、AIエージェントの恩恵を最大限に享受できます。まずはGemini CLIの無料枠から試してみて、必要に応じてClaude Codeを組み合わせる、というアプローチがコスト面でも最も賢い選択です。
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タグ: #GeminiCLI #ClaudeCode #AI比較 #Gemini #Claude #ターミナル #開発効率化
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